令和元年度 学校評価の実施に向けて
魅力と特色ある学校づくり・開かれた学校づくりのために
1 学校評価の目的
- 本校の教育目標や経営方針に基づく教育活動を実施し、その達成状況を点検・評価 して成果や課題を明らかにします。
- 学校運営や教育活動の改善・充実に生かし、教育力の向上を図ります。
- 評価結果を公表し、保護者の皆様や地域からのご意見やご要望を生かした、開かれ た学校づくりを推進します。
2 学校評価の組織・運営
- 「学校評価委員会」を設置し、各年度の評価分野と、分野ごとの、本校として目指 す姿を設定します。
- 評価分野ごとに、目標項目・取り組み・評価方法・評価基準を立案し、評価結果を まとめます。
3 本年度の重点目標と目標項目
重点目標 自立と協調を大切に社会で活躍する人材の育成
評価項目 | 目標項目 |
防災 | ・実践的な避難訓練の実施 ・防災、安全指導の充実 ・防災マニュアルの見直し |
学習指導 | ・新学習指導要領に向けた検討 ・基礎学力の定着、基礎基本の徹底 |
・新学習指導要領を踏まえた授業の改善と充実・情報システムの整備 | |
進路指導 | ・キャリアプランニング能力の育成 ・新教育課程や高大接続改革に対応した入試指導 |
生徒指導 | ・生活習慣の確立、高校生らしい身だしなみを守ることができる人の育成 ・自分と他者の心身を大切にし、規律やマナーを遵守することができ る人の育成 ・全教員で生徒と向き合っていく指導体制の拡充 |
環境整備 | ・日常清掃の意識の向上 ・相談活動の充実 |
図書館 | ・図書館利用者と貸出冊数の増加 ・保存資料の整理と管理 |
生徒会 | ・生徒会行事の充実、生徒会執行部を中心とした行事計画、運営における生徒の活動の活発化 ・部活動の充実、部活動参加生徒の増加 |
研修 | ・授業の工夫と改善、現職研修や初任者研修など校内研修の充実 |
1学年 | ・良好な学校生活を送るための規律指導やマナー指導の実施 ・基礎学力の定着と学習習慣の確立・将来を見据えた進路指導の実施 |
2学年 | ・進路目標の明確化 ・中核学年としての自覚とリーダーシップの育成 |
3学年 | ・希望する進路の実現 ・社会に出て通用する人間力の育成 |
4 昨年度の学校評価
重点目標 自立と協調を大切に社会で活躍する人材の育成
項目(担当) | 重点目標 | 具体的方策 | 評価結果と課題 | |
式典 (総務部) |
・学校生活の意義を知る | ・入学式や始業式などの式典を円滑に実施する。 | ・分掌や学年間での調整を図り、円滑な実施を心がけることができた。見通しを 持った準備が今後も重要である。 | |
・学習意欲を高める | ・厳粛な中で、生徒が意欲を新 たにする進行にする。 | ・クラス担任等とも協力し、規律ある厳 粛な式典を実施できた。 | ||
・学校の一員として の誇りを持つ | ・規律ある式典とする。 | ・式典を節目とし生徒が今後の学校生活へ意欲を新たに励むことを期待したい。 | ||
学習指導 (教務部) |
・授業の改善と充実 | ・高大接続、新学習指導要領に関する情報収集及び分析を行い、校内での情報共有及び活用に努める。 | ・高大接続、新学習指導要領に関する情報収集や分析を行い、会議で各教科の新学習指導要領における変更点などの情報を共有したりした。 | |
・基礎学力の定着、基礎基本の徹底 | ・「授業公開週間」において、高大接続及び新学習指導要領を意識した授業の実施を目指す。 | ・授業公開については、高大接続改革や新学習指導要領を意識し、各教科の「主体的・対話的で深い学び」について取組み、その結果を共有した。 | ||
・教育改革への対応 | ・「学力定着度検査」「学習アンケート」等により学力及び生徒の実態を把握し、学習指導に活用する。 | ・「学力定着度検査」は、活用という面では教育の最新動向も踏まえて行う必要があるため、今後の運用を検討していく必要がある。 | ||
・情報システムの整備 | ・校務支援システムを整備して、校内の情報化を進める。 | ・校務支援システムについては、一年生の要録のみ導入を行っており、学年団と協力して行っているが、手順などを説明しながら進めていきたい。 | ||
進路指導 (進路 指導部) |
・生徒の社会的自己実現に向けた能力や態度の育成 | ・「進路のしおり」や各種進路資料の積極的に活用する。 ・社会的自己実現に向けて、学校教育全般を通じてキャリア教育を行うことを意識する。 |
・進路資料の最新刊を各教室に配置できるようになった。次年度はそれ以外の資料についても充実を図っていきたい。 ・年々多様化する入試だが、学年団との連携を緊密に取り、進路指導の充実に努めた |
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・新教育課程や高大接続改革に対応した入試指導 | ・本校生徒の実態に対応した受験方法の検討を行う。 ・英語外部検定の受験について検討する。 |
・2021 年度入試からの高大接続改革に備え、英語の外部試験では「英検「」GTECを推奨することとした。県内の大学の動向をさらに見極め、生徒への情報提供に努めたい。 | ||
生徒指導 (生徒指導部) |
・生活習慣の確立、高校生らしい身だしなみを守ることができる人の育成 | ・遅刻、欠席がちな生徒には家庭と連携を図り対応する。身だしなみ指導は、式典や集会、朝や帰りのST等を利用して全教員で徹底する。 | ・遅刻、欠席者に対して家庭と連携を図ることができた。身だしなみ指導は、まだ徹底できているとは言えない。 | |
・自分と他者の心身を大切にし、規律やマナーを遵守することができる人の育成 | ・SNSを始めとするネットに関するモラルを高めていく。交通事故等を減少できるように、あらゆる機会を活用して意識を高めていく。 | ・SNS関連での相談や指導が複数件あった。継続的なモラル指導や校内での携帯電話の取扱いについて継続的な指導の必要性を感じる。交通安全LTの講話が生徒たちに訴える力があり、意識を高めることができたが、自転車マナーの向上は継続的な課題である。盗難対策としての意識を高めていくことができた。 | ||
・全教員で生徒と向き合っていく指導体 制の拡充 | ・教員間の情報を共有して指導にあたる。 | ・教員間の情報共有が遅れてしまうことがあった。 ・アルバイト許可の基準や無断アルバイト指導の見直しと、バス遅延の遅刻指導の見直しが課題である。 |
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環境整備 (保健部) |
・美化委員の組織的な活動と校内活動美化 | ・美化委員会を定期的に開き美化委員の校内美化への意識を高める。 ・美化委員による、清掃点検を学期ごとに行い他の生徒への清掃への意識と取組みを高める |
・美化委員会を学期に1回以上開こと ができた。清掃点検についても最低学期に1回以上は行なうこともでき、昨年より、生徒や職員への清掃への意識の向上を図ることができた。全生徒に対しての清掃への意識は、まだ十分でなく今後も取り組んでく必要がある。 |
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図書館活動 (図書部) |
・図書館利用者と貸出冊数の拡大 | ・教科との連携 ・オリエンテーションの充実 ・図書館内外の展示の充実 ・読書会の開催 ・生徒図書委員会作成「書架だより」による広報活動 |
・「書架だより」や館内展示、校内の掲示物を充実させ、多くの本を生徒に紹介することができた。授業での図書館利用もあり、貸出冊数は昨年より大幅に増加した。 ・読書会はとても有意義で、生徒からも好評であった。 |
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・保存資料の管理 | ・卒業アルバム等の貴重な資料の管理 | ・100周年に向けて、保存資料の管理を継続して行った。 | ||
生徒会活動 (生徒会部) |
・生徒会活動、特に行事の企画・運営における生徒の自主的活動の充実 ・部活動の充実 |
・生徒議会の充実 ・生徒リーダーの育成(生徒会執行部、委員会委員長、柊祭系列長・団長等) ・各行事のシステムの見直し ・教員間の連携の円滑化 ・部活動連絡会を通し、教員と 生徒の連絡を密にする。 ・部活動参加率の向上 |
・生徒会執行部、系列長団長が携帯電話 に関するルールを考え、生徒に呼びかけて行動したことは意義があると感じた。今後はどう守らせるか、という観点から指導していきたい。 ・リーダーの育成のため、執行部会を定期的に開催し、生徒と教員間の意見交換ができた。 ・部活動は活発になっている部がある一方で辞めていく生徒が多くなっている部もある。辞めていった生徒が転部しやすくなるよう来年度はしくみを整えていきたい。 |
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学年 | 3年 | ・希望する進路の実現 | ・進路目的・目標を明確化させ、進路目標を見失わせないよ うにさせる。 | ・進学補習を講義中心、土曜学習会を演習中心とし、つながりを持たせて実施することで見通しを立てた指導ができた。一方、講義が休講の場面では、欠席したり、早々と下校したりする生徒が多く見られた。また進路が決定した後は出席しない生徒が増え、出席率は回数が増すごとに低下していった。進路決定後も次の学習目標を立て、達成に向けて継続的に努力し続ける習慣をつけさせたい。 |
・学習意欲と学力の向上 | ・主体的・自律的に学習に取り組む姿勢を育てるとともに授業内容を復習する習慣を確立させる。 | ・自分の力で目標にたどり着くためのイメージや行動を「長期目的目標設定シート」に書かせた。また「ルーティーンチェック表」を用いて振り返りをさせ、目標を達成するための習慣づくりに努めた。目標をしっかりと可視化させた上で自ら学習計画に落としこむことを習慣化させることには時間がかかり、今後も根気よく強く継続させていく必要がある。 | ||
・最高学年としての 自覚と意識の確立 | ・惟信高校の将来を担うのは自分たちであるという視点を持たせ、学校行事に取り組む姿勢、 帰属意識の向上に努める。 ・円滑な人間関係を構築し、集団における仲間意識を高めさせ、目標に向かってチームで取り組む姿勢を身につけさせる。 |
・系団、個別長を中心に最高学年としての自覚を持ち、後輩達をまとめ、良い学校祭を作るために熱心に取り組めた。一方でリーダーを務めた生徒が学校祭後に崩れていく部分も見られた。柊祭だけでなく、全ての場面で後輩に対して背中で語れる人間になるよう指導を徹底していく必要性がある。 | ||
・社会に出て通用す る人間力の育成 | ・欠席・遅刻は特定の生徒に限られた。特に、毎日実施した遅刻指導は大きな効果があった。進路決定後から出席状況がやや悪くなる部分が出てきたので、卒業まで生活習慣を崩させないよう最後まで気を引き締めさせる必要がある。 ・一年次からの指導が定着し、携帯電話の使用に関して指導の機会はほとんどなかった。今後も入学時から携帯電話の使用方法について考えさせることで、携帯電話に頼らせず、対面でのコミュニケーションを大切にさせていきたい。 |
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2年 | ・社会に出て通用する人間力の育成 | ・学校生活全般を通して、特に「1.学力 2.コミュニケーション能力 3.礼儀、マナー」に関して学校生活全般を通して意識させ指導を行う。 | ・STUDY PLAN(学習計画表)を活用し、計画的かつ継続的に学習に取り組むよう指導し学力の向上、定着を図った。また、教科と連携し類型ごとに内容、進度等を考慮して週末課題や長期休暇課題に取り組ませた。「課題の期限を守る」という意識は身につきつつあるが、それが学力の定着につながっていない生徒が多い。コミュニケーション能力や礼儀、マナーに関しては、学年団で連携、協力し日々の学校生活全体を通して生徒への意識付けを行った結果、高校生として最低限身につけるべきものは備わってきた。 | |
・進路目標の明確化 | ・進路 LT や個人面談などを通 して卒業後の進路を自分で考え させ、目標を明確化できるよう 指導を行う。 | ・進路LTや学部学科説明会、担任との個人面談等を通してほとんどの生徒が自分の進路と向き合い目標を立てることができた。しかし長期的ビジョンを持ち、進路実現に向け具体的に動き出している生徒の割合は低い。今後は各々が進路実現に向けて努力する雰囲気を学年の中でつくっていきたい。 | ||
・中核学年としての 自覚とリーダーシッ プの育成 | ・部活動、学校行事などの実践 を通してリーダーシップの育成 を図る。 | ・修学旅行、柊祭、音楽祭等を通して2年生が学校の中核を担うということを意識付け、リーダーとなる生徒の育成を目指し指導を行った。それまでにリーダー的役割を担った経験が乏しい生徒が大半だったため、特にクラスの生徒をまとめたり、先を見て計画を立てたりすることに苦労している場面がどの行事でも多く見受けられた。失敗をしつつも、最終的には生徒の自信につながる経験になるよう担任、学年を中心に今後も指導を継続していきたい。 | ||
1年 | ・良好な学校生活を送るための規律指導やマナー指導の実施 | ・早朝登校指導を実施して効果的な初期指導を行い、継続的な各種指導を学年全体で行う。 | ・早朝登校指導をきっかけに、学校生活を良好に送るための規律指導、生徒指導を概ね行うことができた。しかし、一部では指導しきれず学校生活のリズムを確立できていない生徒もいる。その原因としては、本人を取り巻く家庭環境の問題、本人の精神的な成熟度が未熟であることなどがあげられる。家庭との連絡を密にしたり、出身中学校や外部の専門機関と連絡を取り合ったりすることで、本人の現状を把握することに努めた。今後も、様々な角度から継続的に指導をしていく必要がある。 | |
・基礎学力の定着と学習習慣の確立 | ・課題提出の徹底を図る。 | ・長期休業中の課題や定期考査の課題の未提出者に対して、最後まで指導することができた。指導を通して改善が見られた生徒もいるが、「課題を提出すること」自体が目的になってしまっている生徒も少なからずいる。そうした生徒に対して「何のためにすべきなのか」ということを伝えられるようにしていきたい。一方、成績上位者への指導も来年度以降は力を入れていきたい。 | ||
・将来を見据えた進路指導の実施 | ・面談等や進路LTなどの機会を通して進路指導を行う。 | ・高校入学後、数ヶ月で高校卒業後の進路を踏まえた選択を迫られなければならない現状ではあるが、担任との面談を通して生徒達が考え、最終的に概ね納得して類型選択ができた。しかし、中には(特に文A選択者)、“積極的な選択”というより、“成績が思わしくないから”と選択した生徒もいたように感じる。その原因の1つは、類型選択により進路選択の柔軟性が早期に失われることがあげられる。今後、より多くの生徒が柔軟に進路選択できるよう、カリキュラムを多角的に見直し、検討していく必要がある。 |